編集パソコン 性能の見方
私は自主映画には、あまり高度なスペックを持つマシンは必要無しと考えます。
確かに、家庭用のビデオカメラやノンリニアシステムは、テレビ局などで使われている機材よりも、低画質で、信頼性も低く、使い勝手も悪いです。
しかし、数十倍から数千倍の価格差ほど、性能の開きは無いというのが、正直な感想です。
そして、この記事の読者のほとんどは、プロ用機材の扱いを覚えたい、というのではなく、ともかく映画を撮りたいという、欲求をお持ちなのではないでしょうか。
映画を撮り始めるに当たって、「手に入れることが出来る」ということが、何より重要なことだと思うからです。
放送用機材でも何でも手に入れられるという方は、ここにある知識は参考にならないでしょう。
いままでは、実際製作してきた編集パソコンのスペック紹介などを、主にしてきましたが、ここでは、カタログなどを観る上で、必要なことを書きたいと思います。
ここに書かれた内容は、筆者の経験に基づく主観によるものですので、正確さについては保証いたしません。また、MACその他については専門外ですので、ここではふれません。
一般的な質問
- 安いメーカ製パソコンは、編集パソコンのベースに使って大丈夫か?
あまり、お勧めできません。安いメーカー製パソコンは、なりふり構わぬ企業努力によって、値下げしていますので、出荷時の状態から、何かを追加すると、上手く動かないことが多いです。これを相性問題などといいますが、安いパソコンほど、相性問題がきつい場合が多いです。
キャプチャカードなどは、かなり相性を気にするので、安いパソコンはあまりお勧めできません。
- キャプチャボードは何を選ぶべきか?
経験から、CANOPUS社のDV-RAPTORをお勧めします。
取り込み時間を気にしなくてよく、またパソコンの性能が低くても使いやすいよう、工夫がなされていますので、現在もなお、お勧めの製品だと思います。
http://www.canopus.co.jp/download/dvraptor.htm
ここのRAPTOR TESTで、あなたのパソコンがラプターでオーバレイできるか、等の適正チェックが出来ます。
- 手っ取り早く編集パソコンを購入したい
その場合は、上記2点の内容から、DV-RAPTORを最初から組み込んだパソコンがお勧めです。最初から組み込まれているマシンでは、メーカによって、テストがなされているので、安心です。
http://www.canopus.co.jp/catalog/dvraptor/turnkey.htm
このページにあるような最初からビデオ編集用にセットアップされたマシンが使いやすいと思います。
- ノートパソコンは向いているか
ノートパソコンは、可搬性を得るために、拡張性を犠牲にしていますから、その点では厳しいかもしれません。
また、取り込み、書き出し時に省電力機能などが邪魔をすることも考えられます。十分にテストすることが必要でしょう。
以前は機構的な制約から、全くビデオ取り込みには向きませんでしたが、現在はかなり高速化されてきており、編集パソコンを持ち運びできる可能性は十分高まっていると言えるでしょう。
- リアルタイムの編集ボードは必要か?
ベースとなるパソコンがかなり高性能で、お金に余裕があるなら、リアルタイム編集システムを試してみるのも面白いでしょう。
リアルタイム編集というのは、映像に効果をかける際に、コンピュータの計算(レンダリングと言われます)時間がリアルタイムで行われるシステムです。
非リアルタイムの一般的な編集ボードは、効果をかける際に、CPU能力に応じたレンダリング時間が必要となります。
ちなみに、効果を利用しないカット編集の場合は、ほとんどレンダリングが行われないので、待ち時間は必要ありません。。
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